高齢者の免許返納後、買い物・通院はどうする?関市の移動手段と支援を解説
2026.08.12
「最近、運転に少し不安を感じる。でも、免許を返納したら買い物や病院へどうやって行けばいいのだろう」
ご本人はもちろん、高齢になったご家族の運転を心配されている方の中にも、このような不安を感じている方は多いのではないでしょうか。
特に、日常生活で車を利用する機会が多い地域では、免許返納は「運転をやめる」ということだけではありません。その後の買い物や通院、人との交流など、暮らしそのものに関わる問題です。
関市には、関シティバスをはじめ、デマンドバス、デマンド乗合タクシー、地域内バスなど、地域に応じた移動手段があります。また、75歳以上の方を対象としたバス回数券の制度もあります。
この記事では、高齢者の方が免許返納後に利用できる関市の移動手段や支援を紹介しながら、「返納した後も安心して暮らせる地域」について考えていきます。
高齢者が免許返納を考えるとき、「その後の移動」が大きな不安に

買い物や通院など、車が日常生活を支えている地域も多い
関市で暮らしていると、スーパーへの買い物、病院への通院、市役所や公共施設への用事など、日常のさまざまな場面で車を利用します。
そのため、
「運転に不安を感じるようになってきた」
「家族としては免許返納を考えてほしい」
と思っていても、同時に、
「車がなくなったら生活できるだろうか」
「毎回家族が送迎しなければならないのではないか」
という心配が生まれます。
免許返納を考える際には、運転の安全だけではなく、返納後の生活をどう支えるかまで一緒に考えることが大切です。
「運転が不安」と「車がなくなる不安」の両方を考えることが大切
ご本人にとって、長年使ってきた車を手放すことは簡単な決断ではありません。
だからこそ、「危ないから返納した方がいい」と返納だけを求めるのではなく、「返納した後も、どうすれば今までに近い生活を続けられるか」という視点が必要だと考えています。
免許返納=不便になる、と決めつけるのではなく、まずは地域にどのような移動手段があるのかを知るところから始めてみてください。
免許返納後、関市ではどんな移動手段がある?

関シティバスで買い物・通院などの日常の移動を支える
関市では、関シティバスが運行されています。
買い物循環線、わかくさ・小金田線、わかくさ・千疋線は1乗車100円、関板取線・関上之保線は乗車区間によって100円から300円と案内されています。(2026年8月現在)
通院先や買い物先の近くに停留所がある場合には、免許返納後の移動手段の一つになります。
出典:関市公式サイト「関シティバスの時刻表」
https://www.city.seki.lg.jp/0000018501.html
予約して利用できるデマンドバス・デマンド乗合タクシー
決まった時間に決まった路線を走るバスだけでなく、関市では予約して利用するデマンド交通もあります。
デマンド乗合タクシーは、電話で利用日時や乗降場所などを伝えて予約し、他の方と乗り合って利用する仕組みです。運賃は1乗車1人300円と案内されています。
また、富野・田原・迫間・向山などではデマンドバスも運行されています。
「近くを走るバスがないから車を手放せない」と思っている方も、一度ご自身の地域で利用できる交通を確認してみることをおすすめします。
出典:関市公式サイト「関シティバスの時刻表」
https://www.city.seki.lg.jp/0000018501.html
洞戸・板取・武芸川・津保川などでは地域内バスも運行
関市では、洞戸、板取、武芸川、津保川の各地域でも地域内バスが運行されています。
市内でも地域によって交通事情は大きく異なります。そのため、「関市にバスがあるか」だけではなく、自分が住んでいる地域から、実際に行きたい場所へ移動できるかを確認することが大切です。
公共交通の利用が難しい方には福祉移送サービスという選択肢も
おひとりで公共交通機関を利用して外出することが難しい高齢者の方々などには、福祉移送サービスという選択肢もあります。
関市公式サイトでは、要介護認定を受けている方や身体障がいのある方などが、福祉車両等を使用したタクシーで通院や買い物などに利用できると案内されています。対象となる条件がありますので、利用を検討される場合は事業所や関市高齢福祉課への確認が必要です。
出典:関市公式サイト「福祉移送サービスについて」
https://www.city.seki.lg.jp/0000016981.html
関市では75歳以上の方に「高齢者バス回数券」を交付

4月1日時点で75歳以上の関市民の皆様が対象
2026年度、関市では市内在住で、4月1日時点で75歳以上の方を対象に「関市高齢者バス回数券」を交付しています。
1人3,000円分のバス回数券を利用できる
交付されるのは、1人3,000円分、100円券30枚つづりの回数券です。
申請は、関市役所都市計画課や各地域事務所の窓口のほか、郵送やオンラインフォームでも受け付けています。申請には本人確認書類が必要です。
デマンド交通や地域内バスにも利用可能
この回数券は、対象となる関シティバスだけでなく、デマンドバス、関市デマンド乗合タクシー、洞戸・板取・武芸川・津保川の地域内バスでも利用できます。対象外となる路線もあるため、利用前に確認してください。
出典:関市公式サイト「関市高齢者バス回数券のご案内」
https://www.city.seki.lg.jp/0000023162.html
※制度の対象、申請方法、利用可能路線は今後変更される可能性があります。利用時には関市公式サイトの最新情報をご確認ください。
免許返納者向けの支援制度は2026年度から変更されています
「3年間バス無料」の自主返納者等支援乗車証は新規受付を終了
これまで関市では、一定の条件を満たす65歳以上の免許自主返納者などに、関シティバスや地域内バスを3年間無料で利用できる「自主返納者等支援乗車証」を交付していました。
しかし、この制度の新規申請受付は2026年3月31日で終了しており、2026年4月1日以降は新規発行されていません。
インターネット上には以前の制度情報が残っている場合がありますので、現在利用できる制度と混同しないよう注意が必要です。
出典:関市公式サイト「運転免許の自主返納支援乗車証を交付します!※令和8年3月31日(火)新規申請受付終了」
https://www.city.seki.lg.jp/0000015168.html
すでに乗車証を持っている方は有効期限まで利用可能
一方、すでに自主返納者等支援乗車証を持っている方は、乗車証に記載された有効期限まで利用できます。
出典:関市公式サイト「運転免許の自主返納支援乗車証」
https://www.city.seki.lg.jp/0000015168.html
運転免許を自主返納するには?関市から利用しやすい手続き

運転免許証の自主返納は警察署や運転者講習センターなどで手続き
岐阜県警察では、警察署や県内の運転者講習センターなどで運転免許証の自主返納手続きを受け付けています。
警察署では原則として平日の9時から16時まで受け付けており、必要なものとして運転免許証またはマイナ免許証などが案内されています。郵送による自主返納手続きもあります。
受付場所によって時間や対応できる手続きが異なるため、事前に岐阜県警察の公式サイトで確認してください。
出典:岐阜県警察「運転免許証の自主返納」
https://www.pref.gifu.lg.jp/site/police/12047.html
運転経歴証明書の申請も確認しておきたい
免許返納後には、「運転経歴証明書」を申請することもできます。
岐阜県警察では、運転免許の自主返納とあわせて、運転経歴証明書や代理申請についても案内しています。
出典:岐阜県警察「運転免許の申請による取消しと運転経歴証明書のご案内」
https://www.pref.gifu.lg.jp/site/police/7797.html
免許返納を考えるなら「返納した後の生活」を先に考えてみる

スーパー・病院・公共施設までの移動方法を確認する
免許を返納してから移動手段を探すのではなく、返納前に普段の生活を書き出してみることも一つの方法です。
たとえば、
「いつもの病院にはどうやって行くか」
「スーパーへの買い物はどうするか」
「バス停まで無理なく歩けるか」
「デマンド交通を予約して利用できそうか」
などを確認します。
実際にバスやデマンド交通を利用してみる
時刻表を見るだけでは、実際の使いやすさまでは分からないことがあります。
可能であれば、免許返納をする前に一度、普段行く病院やスーパーまで公共交通を使って移動してみるのもよいと思います。
「思っていたより利用できそうだ」と感じる場合もあれば、「この時間帯の便が必要」といった具体的な課題が見えてくることもあります。
家族の送迎だけに頼らない方法も一緒に考える
免許返納後の移動をすべてご家族が担うことになると、ご本人だけでなくご家族にとっても負担になる場合があります。
関シティバス、デマンド交通、地域内バス、ご家族による送迎、対象となる方は福祉移送サービスなど、いくつかの方法を組み合わせることで、生活を続けやすくなる可能性があります。
「免許を返納してください」だけでは解決しない地域の課題
安全対策と移動手段の確保はセットで考える必要がある
高齢になっても車を運転し続けることへの安全面の不安は、ご本人にもご家族にもあります。
一方で、地域によっては車が暮らしを支える重要な移動手段になっています。
だからこそ、市政として考えなければならないのは「免許を返納してもらうこと」だけではありません。
運転に不安を感じたときに安心して免許を返納でき、その後も買い物や通院を続けられる環境をどう整えていくのか。
この二つをセットで考える必要があると感じています。
地域によって公共交通の使いやすさは異なる
関市は広く、中心部と中山間地域では交通事情も異なります。
同じ「バスがある」という状態でも、
「バス停まで遠い」
「行きたい病院にちょうどよい便がない」
「デマンド交通の予約方法が分かりづらい」
など、実際に利用される方の立場に立つと、さまざまな課題が見えてきます。
制度や交通手段を用意することに加えて、実際の暮らしの中で使いやすいものになっているかを確認していくことが大切です。
市民の皆様の声を交通政策につなげることが大切
「この地域から病院へ行きにくい」
「この時間にも便があると助かる」
「予約の仕組みがもう少し分かりやすいと利用しやすい」
こうした声は、単なる個人の困りごとではなく、これからの関市の公共交通を考えるうえで大切な情報です。
制度や仕組みを分かりやすく伝えることと同時に、暮らしの中で感じている不便を受け止め、市政につなげていくことも、市議会議員の役割の一つだと考えています。
免許返納後も安心して暮らせる関市へ
高齢者の方々の移動は、単なる「交通」の問題ではありません。
買い物に行くこと、病院へ通うこと、人と会うこと、地域の活動に参加することなど、日々の暮らしそのものにつながっています。
だからこそ、「免許を返納したら不便になるから、できるだけ運転を続けるしかない」と思わなくてもよい地域をつくっていくことが大切です。
現在ある関シティバスやデマンド交通、地域内バスなどを必要な方に知っていただくこと。そして実際に利用される方の声を聞きながら、より利用しやすい交通を考えていくこと。その両方が必要だと思います。
また、通院や生活圏は市境を越えることもあります。関市だけでは解決しきれない広域的な交通については、岐阜県や周辺自治体、交通事業者との連携という視点も欠かせません。
関市で聞こえてくる一つひとつの声を大切にしながら、年齢を重ねても安心して暮らし続けられる地域の移動について考えていきます。
まとめ|高齢者の免許返納と移動手段を一緒に考える関市へ
免許返納を考えるときには、「運転をやめること」だけでなく、「その後どう暮らすか」まで一緒に考えることが大切です。
関市には、関シティバス、デマンドバス、デマンド乗合タクシー、地域内バスなど、複数の移動手段があります。また、2026年度には75歳以上の方を対象とした3,000円分の高齢者バス回数券も交付されています。
一方で、交通手段が「ある」ことと、実際に暮らしの中で「使いやすい」ことは同じではありません。
免許返納後も安心して買い物や通院ができ、人とのつながりを保ちながら暮らせる関市にしていくためには、利用される方々の声を丁寧に受け止めていくことが必要です。
「今の交通ではここが困る」「こんな移動手段があれば助かる」といった暮らしの中の声を、市政やこれからの地域づくりにつなげていきたいと考えています。
参考・出典
・関市公式サイト「関市高齢者バス回数券のご案内(関市高齢者市内運行バス利用助成事業)」
https://www.city.seki.lg.jp/0000023162.html
・関市公式サイト「関シティバスの時刻表」
https://www.city.seki.lg.jp/0000018501.html
・関市公式サイト「運転免許の自主返納支援乗車証を交付します!※令和8年3月31日新規申請受付終了」
https://www.city.seki.lg.jp/0000015168.html
・関市公式サイト「福祉移送サービスについて」
https://www.city.seki.lg.jp/0000016981.html
・岐阜県警察「運転免許証の自主返納(運転免許の申請による取消し)」
https://www.pref.gifu.lg.jp/site/police/12047.html
・岐阜県警察「運転免許の申請による取消しと運転経歴証明書のご案内」
https://www.pref.gifu.lg.jp/site/police/7797.html