隣の空き家の草が迷惑…勝手に切っていい?関市の暮らしを守るために考えたい管理と相談の仕組み
2026.05.25
GWを過ぎ、気温が上がってくると、空き家や空き地の草が一気に伸びてきます。関市内でも、「隣の空き家の草が伸びっぱなしで迷惑に感じている」「虫が増えて困る」「越境してくる草や木は勝手に切っていいのだろうか」と不安に思う方がいらっしゃるかもしれません。
ただ、空き家や土地には所有者の方がいるため、無断で敷地に入ったり、草木を切ったりすることには注意が必要です。
この記事では、隣の空き家の草に困ったときに知っておきたい考え方、関市で相談できる可能性のある窓口、地域の安心につなげるために大切な視点を、市議会議員の立場からわかりやすく整理します。
隣の空き家の草が迷惑なとき、勝手に切ってもいいのか

原則として、無断で敷地に入って草を刈ることは避けるべき
隣の空き家の草が伸びて、自宅の敷地に入り込んできたり、虫が増えたりすると、「もう自分で切ってしまいたい」と感じることがあるかもしれません。
しかし、原則として、他人の土地に無断で入って草を刈ることは避けるべきです。空き家であっても、その土地や建物には所有者の方がいます。見た目には放置されているように見えても、勝手に敷地内に入ったり、草木を切ったりすると、後から近隣トラブルにつながる可能性があります。
日々の暮らしの中で困っている方の不安は、とても切実です。だからこそ、感情的に対応する前に、まずは状況を記録し、相談できる窓口につなげていくことが大切です。
空き家の草は、暮らしの安心に関わる身近な課題
関市でも、地域によっては高齢化や人口減少などにより、空き家や管理が行き届きにくい土地が見られます。特に春から夏にかけては草の伸びるスピードが早く、短期間で景観や衛生面の不安につながることもあります。
「隣の空き家の草が迷惑」という声は、単に見た目の問題だけではありません。虫が増える、道路にはみ出す、防犯面で不安になる、通学路や生活道路の見通しが悪くなるなど、暮らしの安心に関わる問題でもあります。
空き家の草や雑草が放置されると、どんな困りごとにつながるのか

虫・衛生・湿気などの不安
草が伸びた状態が続くと、蚊や毛虫などの虫が増えるのではないかと不安に感じる方がいます。また、草木が密集することで湿気がこもりやすくなり、周辺環境への影響を心配する声もあります。
実際にどの程度の影響があるかは状況によって異なりますが、「家のすぐ隣で草が伸び放題になっている」という状態は、近隣にお住まいの方にとって精神的な負担にもなります。
道路や通学路にはみ出す草木による安全面の不安
草や木の枝が道路や歩道、通学路にはみ出している場合は、見通しの悪化や歩行時の危険につながることがあります。特に子どもたちや高齢者の方々が通る道では、少しの障害物でも不安を感じやすいものです。
このような場合は、「単なる隣地トラブル」ではなく、地域の安全に関わる課題として、関係する窓口へ相談することが大切です。
景観や防犯面から、地域全体の安心にも関わる
適切に管理されていない空き家や土地が増えると、景観だけでなく、防犯面や地域全体の安心感にも影響することがあります。
関市公式サイトに掲載されている第2期関市空家等対策計画でも、適切に管理されていない空き家は、防災・衛生・景観などの面から市民生活に影響を及ぼすことが示されています。
出典:関市公式サイト「第2期 関市空家等対策計画」 https://www.city.seki.lg.jp/0000019382.html
法律上、隣の空き家の草や木はどう考えればよいのか

空き家や土地の管理は、基本的に所有者の責任
空き家や土地は、基本的に所有者の方が適切に管理する責任を持っています。草が伸びている、木が越境している、建物が傷んでいるといった問題も、まずは所有者の方による管理が前提になります。
ただし、近隣にお住まいの方からすると、「所有者がどこにいるかわからない」「連絡先がわからない」「何度も困っているのに状況が変わらない」ということもあります。そのような場合に、どこへ相談すればよいのかをわかりやすくすることが、地域の安心につながります。
越境した木の枝・根には民法上のルールがある
隣地から木の枝や根が越境している場合には、民法上のルールがあります。法務省の資料では、民法第233条に関する相隣関係の見直しについて説明されています。
越境した竹木の枝については、原則として竹木の所有者に切除を求める考え方があります。一方で、一定の場合には、越境された土地の所有者が枝を切り取ることができるとされています。また、根については、枝とは扱いが異なる点があります。
ただし、これは主に竹木の枝や根に関するルールであり、「隣の空き家の草を勝手に刈ってよい」という話とは同じではありません。草刈り全般にそのまま当てはめて判断するのは避け、状況に応じて確認することが大切です。
出典:法務省「相隣関係規定等の見直し」 https://www.moj.go.jp/content/001296545.pdf
草刈りと枝の切除は、同じように考えず慎重に
「枝が越境している場合」と「空き家の敷地内に生えている草を刈る場合」では、考えるべき点が異なります。
特に、草を刈るために空き家の敷地へ入る必要がある場合は、所有者の許可なく入ってよいのかという問題が出てきます。良かれと思って行った行動でも、後から「勝手に敷地に入られた」「草木を切られた」と受け止められる可能性があります。
判断に迷う場合は、関市の担当課や法律の専門家などに確認することが安心です。
※公開前に、関市公式サイトまたは担当課の最新情報をご確認ください。
関市で空き家の草に困ったときの相談先

まずは状況を整理する
相談する前に、まずは状況を整理しておくと伝わりやすくなります。
たとえば、次のような内容をメモしておくと、相談時に役立ちます。
・空き家や土地の場所 ・いつ頃から草が伸びているか ・道路や通学路にはみ出しているか ・虫やにおい、防犯面など、どのような不安があるか ・写真を撮影した日時
感情的に伝えるよりも、具体的な状況を整理して伝えることで、行政側も確認しやすくなります。
関市の空き家に関する相談窓口を確認する
関市では、空き家に関する相談窓口が案内されています。関市公式サイトでは、管理されていない空き家や、通学路・生活道路沿いで危険を感じる空き家についても相談対象として示されています。
「隣の空き家の草が迷惑で困っている」「所有者がわからず、どこに相談してよいかわからない」という場合は、まずは関市の公式情報を確認し、相談できる窓口につなげることが大切です。
農地の場合は市の農業委員会への問い合わせになります。
出典:関市公式サイト「空き家総合相談窓口案内」 https://www.city.seki.lg.jp/0000019414.html
危険を感じる場合は、早めに相談を
草が伸びているだけでなく、建物の老朽化、屋根や外壁の破損、道路への枝の張り出しなどがある場合は、より注意が必要です。
特に、生活道路や通学路沿いで危険を感じる場合には、個人の我慢だけで済ませず、地域の安全に関わる課題として相談につなげることが大切です。
行政がすぐにすべてを解決できるとは限りません。所有者への連絡や現地確認には時間がかかる場合もあります。それでも、困りごとを記録し、相談として届けることは、地域の状況を把握する第一歩になります。
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空き家の草問題は、関市全体の地域課題でもある

空き家の草問題は、一軒の家、一つの土地だけの問題に見えるかもしれません。しかし、空き家が増え、管理されにくい場所が増えていくと、防災・衛生・景観・防犯など、地域全体の安心に関わる課題になります。
国土交通省でも、空家等対策の推進に関する特別措置法に関する情報や、管理不全空家等・特定空家等に関するガイドラインを示しています。これは、空き家の問題が全国的な課題であり、自治体による対策や所有者による適切な管理が重要であることを示すものです。
出典:国土交通省「空家等対策の推進に関する特別措置法関連情報」 https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk3_000035.html
また、関市の空家等対策計画では、空き家の問題解決は行政機関だけでは難しく、市民の皆様、事業者、関係団体と連携しながら進めることが必要だとされています。
もちろん、管理の責任を近隣にお住まいの方へ押しつけるものではありません。基本は所有者の方の管理責任です。そのうえで、地域で困っている声が放置されないように、相談しやすい窓口や情報発信、関係機関との連携が大切になります。
出典:関市公式サイト「第2期 関市空家等対策計画」 https://www.city.seki.lg.jp/0000019382.html
市議会議員として、空き家の草問題をどう受け止めるか

「隣の空き家の草が伸びて困っている」という声は、外から見ると小さな困りごとに見えるかもしれません。
しかし、実際にその隣で暮らしている方にとっては、毎日の生活に関わる切実な不安です。虫が増えるのではないか、子どもたちの通学路は安全か、夜に人が隠れやすくならないか。そのような心配は、暮らしの安心に直結しています。
市議会議員として、こうした身近な声を受け止め、市政につなげていくことは大切な役割の一つだと考えています。
また、困りごとがあっても、「どこに相談すればよいかわからない」と感じる方は少なくありません。制度や窓口があっても、市民の皆様に届いていなければ、安心にはつながりにくいものです。
空き家の問題は、関市だけでなく岐阜県内の多くの地域に共通する課題です。市で対応できることもあれば、県や国の制度、専門機関との連携が必要なこともあります。関市で見えている暮らしの課題を、より広い地域づくりの視点で考えていくことが大切です。
空き家の草問題は、単なる草刈りの話ではありません。管理されにくい土地や建物が地域にどのような影響を与えるのか、困っている方の声をどのように行政につなげるのか、そして相談しやすい仕組みをどう整えていくのかという課題でもあります。
関市で聞こえる一つひとつの声を大切にしながら、暮らしの中の困りごとを市政につなげていくことが必要です。
まとめ
隣の空き家の草が迷惑に感じられるときでも、原則として、無断で敷地に入って草を刈ることは避けるべきです。まずは、場所・写真・日時・困っている内容を整理し、相談できる窓口につなげることが大切です。
関市では、空き家に関する相談窓口や空家等対策計画が案内されています。制度や相談先は変更される場合があるため、実際に相談する際は、関市公式サイトや担当課の最新情報を確認してください。
出典:関市公式サイト「空き家総合相談窓口案内」 https://www.city.seki.lg.jp/0000019414.html
出典:関市公式サイト「第2期 関市空家等対策計画」 https://www.city.seki.lg.jp/0000019382.html
草が伸びる季節になると、空き家の管理に関する悩みはより身近になります。こうした声を早めに受け止め、近隣トラブルを防ぎながら、地域の安心につなげていくことが大切です。
制度や仕組みをわかりやすく伝えることも、議員の大切な役割だと考えています。これからも、関市民の皆様の暮らしの中で聞こえる声を大切にし、市政や地域づくりにつなげていきます。